C#.NETの案件について
C#は、CやC++、Javaを使いやすくした言語で、Webやクラウドを通じた分野が得意な言語となっています。記述するコードの量は、軽量の言語と比べれば多くなりますが、それに見合った仕事をこなす言語で、Webやクラウドを利用したサービスで、多くC#が使われています。
利用者も多く、プログラミング言語の人気ランキングでも、常に上位にランクされ、C#の需要は高くなっています。サーバ、Webアプリ、クラウド、ゲーム、モバイル、組み込みなど、様々なところで活用できる言語で、比較的新しい言語なので年々進化し、今後も需要の伸びが期待できます。
C#のスキルがあれば、Web系の開発、ゲームの開発、他にもタブレットや、スマホのアプリ開発、社内システムの開発運用など、様々なところで求人案件を見つけることが出来ます。ソーシャルゲームやECサイト、さらに金融系などの社内システムにも活用され、業種を問わず非常に幅広く使われている言語で、単価も高くなっています。最近はUnity環境でC#でゲームを作るプロジェクトも数多くあり、最新のプロジェクトにも携わることができる言語です。
求人案件で見ても、メッセンジャーアプリの設計・開発、顧客提供ポータルサイトの開発、Unityでの新規ゲームアプリ開発、カーナビ開発など数多くあり、どれも月60~70万円と、単価も高くなっています。特にSQLなどのデータベースソフトの構築運用経験がある人、要件定義や設計分野の実務経験がある人、プロジェクトリーダーの経験がある人などが優遇される傾向のようです。
C#の特徴
「C#」とは、2002年にマイクロソフト社が開発したプログラミング言語で、「C++」や「Java」と同じ、オブジェクト指向型を採用しています。比較的新しい言語ですが、ほかの言語に比べても人気が高いのは、以下のような理由が考えられます。
・「.NET Framework(ドットネットフレームワーク)」で共通中間言語に変換されることにより、OSを選ばず対応可能
・統合開発環境(IDE)である「Visual Studio」を使えば、簡単にGUIのフォームアプリケーションを作成可能
・「Unity(ユニティ)」というゲームエンジンを使うことで、ゲーム開発が可能
ほかの言語と比べても扱いやすいため、現在C#はWebやスマホのアプリ開発をはじめ、ゲーム開発やECサイト、社内システムなどに幅広く活用されており、エンジニアの需要も高まっています。
C#案件 フリーランスに将来性はある?市場動向とニーズについて
C#はマイクロソフト社が開発した言語のため、Windows案件で高いニーズがあります。しかし、それだけではなく、クラウドやモバイル、サーバーやゲーム、Webアプリなどさまざまな分野で、C#による開発が行われており、仕事の幅の広さからいっても、将来性は非常に高いといえるでしょう。
C#はまだ新しい言語ですが、フリーランスエンジニア向け求人サイトを見ても、Javaや「PHP」ほどではありませんが、案件数は多く、単価も高めに設定されています。Javaと文法の共通点も多いので、両方の言語を習得することで、取得できる案件を格段に増やせます。
Windowsだけではなく、MacOSやAndoroidなど、マルチプラットフォームに対応できるため、最近はモバイル用のアプリが開発できる環境も整備されており、スマートフォンなど低スペック端末の案件も増えてきています。ゲームからシステム開発まで、案件が豊富であることも強みなので、習得しておけばつぶしがきく言語といえます。
フリーランスエンジニア向け C#案件の単価相場
C#案件の単価は、経験やジャンルなどにより幅がありますが、60〜80万円が相場のようです。この単価は、Javaや「Ruby」などに比べると低めですが、C++よりは若干高くなります。なお、経験1年だと30~40万円、経験5年以上だと70~100万円が目安といえます。
ジャンル別に見ると、ゲーム関連の案件はほかの案件より、高額な単価に設定されていることが多いように見受けられます。また、C#は金融や保険、製造業など、大手企業のシステム開発にもよく使われているため、そうした手堅いクライアントの案件を受注できれば、高額の単価を期待できるでしょう。
C#案件を取得するのに必要なスキルは?
C#は、.NETFramework環境で実行されることの多い言語です。そのため、.NETFrameworkでどのようなフレームワークを使えるのか、知っておくことは重要です。「Silverlight」や「WPF」、「WCF」といったポピュラーなフレームワークはもちろんのこと、「ASP.NET MVC」や「Entity Framework」、「WIF」といった最新のフレームワークの知識も併せて身に付けておくと、高額案件が取得しやすくなります。
また、C#はマイクロソフト社の言語のため、同社のデータベース管理システムである、「SQL Server」環境での案件が多い状況です。しかし、最近は「SharePoint」や「Azure」といった、クラウド環境での開発案件も増えています。アプリケーション開発スキルに加え、クラウド環境でのインフラ構築経験を積むことで、取得できる案件がさらに幅広くなるでしょう。
C#案件の勤務条件は?
C#は規模の大きな案件も多く、その場合はほかのスタッフとの連携が必要なこともあり、企業に常駐であるうえ、携わる期間も長期に及ぶ傾向があります。自由な勤務形態が好きで、フリーランスを選んでいる人にとっては、多少窮屈に感じるかもしれませんが、その分収入は安定する、というメリットもあります。
また、最近はコロナ禍の影響により、週2~3日のリモート勤務を認めている、月1~2回のみ要出社、すべてリモート勤務OKと、さまざまな出勤条件があります。案件取得の際は、自分が求める条件に合っているか、よく確認しておくことが大切です。
出社時の服装はオフィスカジュアル、と指定があるところも存在しますが、逆に指定のないところが多く、比較的自由だといえます。ただ、取引先企業に出向く際はスーツを着用するなど、ある程度ビジネスの常識を踏まえた服装を心がけましょう。
C#の勉強方法 難易度は?
「Python」といった、初心者にも習得しやすい言語に比べ、C#はコードの記述量が多く、初心者にはやや難易度が高いと感じるかもしれません。しかし、C#は開発環境である.NET Frameworkに、「BLC(ベースクラスライブラリ)」と呼ばれるプログラム群が用意されているので、ライブラリが優れています。また、先述した統合開発環境であるVisual Studioが使えるなど、マイクロソフト社によって、開発のための手厚いサポートが行われています。
そのため、基礎的な知識さえ身に付ければ、生産性を格段に向上させられるので、初心者でも使いやすい言語といえるでしょう。特に、同じオブジェクト指向であるJavaとは文法も似ているため、Javaの知識が備わっていれば、よりスムーズにスキルを習得できます。
また、独学でC#を学習したい人のために、マイクロソフト社は無償のVisual Studioである、「Visual Studio Community」も提供しています。コストをかけず、手軽にプログラミングの学習を始められる点が魅力的です。
C#案件の獲得に活かせる資格とは?
C#の資格として最も有名なのは、マイクロソフト社が認定する「70-483 Programming in C#」です。1年以上のC#を使ったアプリ開発経験があるエンジニアを対象とした資格で、プログラムフローの管理やデータアクセスの実装など、C#の基礎知識が問われます。合格率は非公開となっていますが、初級~中級者を対象とした資格なので、難易度はさほど高くなく、IT業界ではよく知られた資格のため、エンジニアとしてのスキルを、企業にアピールしたい人にはおすすめです。
もう一つ、ITエンジニアの資格で有名なものが「基本情報技術者試験」です。これはC#専門の資格ではなく、ハードウェアからソフトウェア、データベースやサーバーまで、幅広いITの知識が問われます。合格率は20〜30%とやや難易度は高めですが、国家資格なので知名度もあり、取得していることでITに精通している証明になります。
さらに、上級者のための資格としては、国家資格である「応用情報技術者試験」や、ASP.NETでの開発経験が3~5年あるエンジニアを対象にした「70-486 Developing ASP.NET MVC Web Applications」などがあります。今の自分のスキルに合った資格を取得して、案件の獲得につなげましょう。
C#案件の求人 未経験者でも応募できる?
C#はコードもやや複雑なことから、プログラミング経験がまったくない人が、いきなり案件に応募するのは難しいでしょう。求人を見ても、2~3年の実務経験を必須にしているところがほとんどです。フリーランスとして仕事を得るためには、まずは企業に入ってスキルを磨いてから、チャレンジすることをおすすめします。
もし、同じオブジェクト指向言語であるC++やJavaの知識が備わっていれば、似ている部分も多いので、比較的習得が容易です。たとえ、C#が未経験であっても、仕事ができるレベルに達するのは、まったく未経験の人よりは格段に早いでしょう。
C#は汎用性も高いので、今後案件が増えていくことが予想されます。Javaなどオブジェクト指向言語のプログラミング経験があるなら、C#もマスターして、スキルアップを目指してみましょう。