テスターの案件について
テスターの仕事は、ただ使ってみるだけという単純なものではなく、ユーザーの通常の使い方以外、様々な可能性を想定してテストを行う必要があります。ユーザーが使う機能のテスト以外、膨大なデータの処理にも耐えられるか、といった負荷テストや、セキュリティテストなども行います。
テスターの場合、プログラミングなどの専門スキルは必要ないので、未経験可の求人も多くあります。システムテストの方法論はある程度体系化され、研修で習得しやすい知識です。このためIT業界未経験の人が、エンジニアなどへのキャリアアップを目指す際の登竜門にもなります。
雇用の形態は、時給制のところが多く、報酬金額も800~1,000円前後とアルバイト的なものが多くなります。リリース前に集中して行う場合、時給も1,700円くらいと高くなりますが、深夜に作業することもあります。システムに存在する致命的な欠陥をテスターが見逃せば、あらためて開発をやり直すことにもなりかねません。実際に利用し始めたあとに欠陥が見つかれば、会社と顧客ともに損害を与え、大問題となる恐れもあります。それだけに、テスターは高い能力が求められ、責任が重い仕事でもあるのです。
プログラムのミスや不具合を見つけるのは、細かい点に気を配らなければいけません。モニターなどを見ながら、テストを黙々と何時間も行ったり、1度修正した後も、繰り返しバグが発見されないかテストも行ったりするので、結構根気がいる仕事でもあります。
テストエンジニアの必要性の高まりと、スキルアップの方法は?
テストエンジニアは、以前はテスターと呼ばれ、システムの開発で様々なテストを行うことで、不具合(バグ)を見つけるのが仕事です。 事前に多数のテストを行うことで、製品が正常に作動するかチェックして品質を確かめ、市場に出すことになります。
製品開発で、製品の動作確認を行い欠陥や不具合を見つけ、改善策を立てたり提案を行うことで、より高品質な製品を作り上げていくことに貢献するのがテストエンジニアです。 行うテストは、Web系、オープン系、組込系、制御系、汎用機系、基幹(業務)系など、担当するシステム開発によって異なります。
また、所属する部署も、メーカーの品質保証部、Webアプリの開発会社、テスト専門の企業など、業種ごとに様々なタイプのテストエンジニアがいます。 テストの分析や設計まで、一連のテストに関わる業務に携わる人がテストエンジニアなのですが、日本の場合、テストの実行だけを担当する人がテストエンジニアと呼ばれることが多いようです。
プログラミングのスキルは必ずしも必要ではありませんが、テストの対象となるものをよく知らなくてはテストの設計はできないので、コンピュータがどんな仕組みで動いているのか、最低限把握しておかなければいけません。
日本の場合、テストエンジニアの歴史はまだ浅いのですが、アメリカでは多くのテストエンジニアが活躍しています。 日本も、今後はテストエンジニアの重要性が高まるものと見られています。 テストエンジニアは、高度な技術と高いスキル、さらに難解な知識も必要となるので、資格は欠かせません。
JSTQBは、各国のテスト技術者認定組織で成り立っている世界的な組織で、この機関が実施している、ソフトウェアテスト技術者資格があれば有利となります。。 資格は3段階の難易度に分かれ、一番上位のAdvanced Levelはまだ実施回数が少ないこともあり、合格率は10%を切っていて、かなり難しい資格となっています。
まずは企業の開発部門などで基礎的なスキルを身につけ、徐々にスキルアップを目指すのも良いでしょう。