Objective-Cの案件について
最近はiPadや、iPhoneが普及し、これに関するアプリケーションも急増しています。また、MacPCを持つ人も増えていることから、さらに開発も進んでいくので、まだまだObjecrtive-Cの需要は増えるものと見られています。
iPhoneのiOSとAndroidは、スマホの代表的な2つのOSとなり、これらのOS向けのアプリ開発案件も急速に増え、IT関連でも最も人気がある職種の一つとなっています。日本国内は今なおiPhoneが高い人気で、アプリの開発企業もObjective-C言語によるアプリ開発に注力するところが多くなっています。
iPhone、iPad向けのアプリケーション開発に関する求人も多く、まだ完璧に組めない、という人でも可能なアルバイトの求人も数多くあります。このため、これから経験を積みたい、という人向けの求人も見つけやすくなっています。iOSアプリのためのObjective-Cは報酬も高く、プログラミング言語別の報酬ランキングでもトップ3に入るほどで、月50~80万円くらいになるようです。
最近、Objective-Cに変わる新たなプログラミング言語としてSwiftが注目を集めていますが、Objective-CからSwiftへすぐに移行するのは難しいので、iOS用アプリ開発のIT案件は、まだしばらくはObjective-Cのスキルのニーズがあるものと見られています。アプリ開発に興味のあるエンジニアやプログラマーは、Swiftのスキルも併せて習得していくと、今後的にさらに有利となるみたいです。
Objective-Cの特徴
「Objective-C」は、1983年にStepstone社によって生み出された、オブジェクト指向プログラミング言語です。C言語を土台にしているため、C言語のデータ型や配列、関数、変数定義、ifやforといった構文などが使用できます。Smalltalk型のオブジェクト機能も有しており、開発者いわくC言語のメモリ安全性と、SmallTalkのスピードを組み合わせた、上位互換言語とされています。
Objective-Cが誕生した後、NeXT Computer社による商標と権利の買収などの経緯を経て、最終的にNeXT Computer社を買収したApple社の製品である、「Mac OS X」シリーズの主要開発言語として採用されました。Objective-Cが誕生した当時は注目度の低い言語でしたが、Mac OS XやiOSアプリの開発言語になってからは、知名度が急上昇しました。
現在もObjective-Cの用途としては、ほぼiOSアプリの開発に利用されています。名前にObjectiveとあるように、オブジェクト指向の要素を含むプログラミング言語ですが、同じオブジェクト指向の言語である「C++」とは異なるところがあります。C++はC言語の拡張機能で開発されており、これまでC言語で開発していたものを、C++の環境に移行させて利用できる点が特徴です。また、Objective-Cには独自の記法があり、コードの書き手の癖が出やすいため、コードの品質にばらつきが出る場合があります。
現在は、Appleが新たに「Swift」を発表したことにより、世代交代になるのでは、といわれがちなObjective-Cですが、未だに根強い人気があることも事実です。新登場したSwiftと比べて、世界中の人に使われてきた実績があるため、参考となる情報が多く残っています。更新も落ち着いており、次々と新しいことを覚える必要がない、というメリットもあります。世代交代の流れはありますが、Swiftとの互換性の関係により、完全に移行するにはそれなりの時間がかかるでしょう。
Objective-C案件 フリーランスに将来性はある?市場動向とニーズについて
Objective-Cは、後継のプログラミング言語であるSwiftに移行する流れに伴い、切り替えを検討する企業が存在します。しかし、双方の言語に互換性があることから、混在させて開発したり、そもそも移行しなかったりするケースも考えられるため、ニーズが完全になくなる可能性は、今のところ皆無だと思ってよいでしょう。
Objective-Cで、問題なくシステムが稼働している場合や、サービスの規模が大きい場合、積極的なSwiftへの移行をしない選択を採っている企業も存在します。そのため、案件の傾向でいえば、Objective-Cで作られた既存アプリの改修や、仕様アップデートの業務などが目立ち、逆に新規のアプリ開発の案件はあまり見かけません。Objective-C自体のニーズは減少していく傾向ですが、まだまだニッチな需要はあるので、悲観的に考える必要はないでしょう。競争が少ない市場である、というプラス思考の見方もできます。
Objective-CからSwiftへの切り替えを検討している企業も存在していることから、これからObjective-Cを勉強する、またはすでに習得済みのエンジニアは、併せてSwiftも習得しておくと、取得できる案件の幅が広くなります。今後も、iOSを搭載するiPhone自体のニーズは高まっていき、利用者も増えていくでしょう。Swift自体は、iOSアプリの新規開発で主流になっている言語なので、Swiftを採用したiOSアプリの開発需要も、そう簡単になくなることはありません。
フリーランスエンジニア向け Objective-C案件の単価相場
スキルや経験によりますが、平均的な単価相場は60〜70万円ほどです。高度なスキルを保有している場合や経験年数が豊富な場合は、80万円以上の高単価で案件を取得できることがあります。経験年数が1年未満の場合は、単価が30万円ほどと相場から大きく下がってしまいますが、年数を積み重ねるたびに単価は上昇していきます。
Objective-Cの場合、即戦力の人材を求める傾向が強いため、高単価の案件を取得したい場合は、豊富な経験や実績が一番重要です。そして、市場での需要を考えると、Swiftも同様に扱える方が重宝されるといえます。Objective-Cのスキルのみに依存せず、Swiftやほかのオブジェクト言語の習得も行っておけば、取得できる案件の数や種類が広くなり、好条件の仕事を選びやすくなります。
Objective-C案件を取得するのに必要なスキルは?
まず、当たり前のように、オブジェクト指向プログラミングの基礎ができていることが求められます。また、開発はチームで行うため、他人が見ても読みやすいコードを書けるようにしておきましょう。現在は、新登場したSwiftに移行していく傾向ですが、Objective-Cを必要とする現場はまだあります。移行しきるにはまだ時間がかかるため、互換性のあるSwiftとObjective-Cの双方を高度なレベルで扱える人材を目指すと、市場での需要が高くなり、案件を取得しやすくなるといえます。
言語の性能で比較すると、可読性や開発・運用のしやすさ、処理スピードのすべてにおいて、Swiftの方が優れているため、Objective-Cのニーズが今より高くなる可能性は低い、と考えた方がよいです。もし、Objective-Cのみを習得している状態であれば、取得できる案件が今後減少していくことを見越して、異なる言語の習得も視野に入れましょう。おすすめの言語としては、後継になるSwiftがまず挙げられますが、同じようにiOSアプリ開発ができるJavaScriptやC言語系、Python、Rubyなどの言語にも注目すべきです。
Objective-Cの開発では、必ず「Xcode」が使用されている、といっても過言ではありません。Xcodeは、Apple公式が提供する統合開発環境で、開発を効率化させる便利なツールが多数搭載されています。必須レベルのツールであるため、業務に支障が出ないように、Xcodeの最新情報や知識・技術は、その都度把握しておくとよいでしょう。
Objective-C案件の勤務条件は?
案件の件数は、今月や来月からの契約を希望している会社もあれば、即日契約したいと急募している会社もあるので、常に変動します。また、客先常駐や出勤前提が多いイメージですが、現在は在宅ワークOKの案件が増加しています。契約期間に関しては、長期前提の案件が多めです。短期で複数の仕事こなしていくのではなく、継続的に仕事を取得して、安定した収入を得たいと考えている人にとっては、選びやすい案件がそろっています。
Objective-Cの勉強方法 難易度は?
Objective-Cの難易度は、C言語系の構文を使用するため、一般的には難しい方だといわれています。後から登場したSwiftと比較すると、Swiftはシンプルな構文で記述できて扱いやすいことから、その差によりObjective-Cが難しいものだと、余計に感じやすいようです。
Objective-Cは、C言語ベースで作られているおり、ぱっと見ソースコードはC言語と大きく異なっているように見受けられますが、基本的な構文はC言語に模倣されていることがわかります。そのため、C言語やC++を勉強したことがあるなら、知識や技術をまったく身につけていないよりは、学習コストの低いプログラミング言語だといえるでしょう。C言語を知らずに初めて触れる場合は、記述方法が独特なので、苦労する可能性があります。
勉強方法は、あらゆるテキストや学習サイト、動画などを活用するとよいです。ただ、前述したように、市場の傾向としてはSwiftに移行する流れもあり、Objective-Cを学ぶなら、併せてSwiftも習得する方が、案件の取得に困ることはないでしょう。SwiftとObjective-Cを混合して開発する例もあるため、双方とも習得しておいて損はありません。
Objective-C、Swiftを含むiOSアプリの開発には、Apple公式が提供する開発ツールであるXcodeの利用が必須です。そのため、Xcodeの使い方を学べるサイトと言語学習を、セットで参考にすると効果的です。
Objective-C案件の獲得に活かせる資格とは?
以前は、「スマートフォンアプリ開発技術検定試験(スマ検)」が、技術力を証明する資格として注目されていましたが、現在は残念ながら受験できない状態になっています。また、言語自体の需要も下降傾向にあるため、Objective-C案件の取得に必須といえる資格は特にありません。
それでも取得すべき資格があるとすれば、国家試験の「基本情報処理技術者試験」がおすすめです。取得しておくと、高度なITスキルを持つ人材であることの証明になり、IT関係の仕事全般に活かせます。基本といっても難易度は高いので、しっかりとした試験対策が欠かせません。試験内容ではプログラミング言語、アルゴリズム、ソフトウェアやハードウェア、ネットワークなど、幅広い分野の知識が問われます。
すでに取得しているエンジニアや向上心が高い人は、より難易度の高い資格に挑戦してみるのも有効的です。たとえば、「応用情報技術者試験」は、1人でシステム設計・運用ができるスキルを証明するのに役立ちます。キャリアプランによっては、「プロジェクトマネージャ試験」「ITサービスマネージャ試験」「ITストラテジスト試験」などの、さらに上位の試験を受験する選択肢が増えることもあります。
資格の勉強方法については、基本的に過去問題を活用することが、最も効果的だといわれています。市販の問題集や参考書、アプリと併用して、自分に合った方法で習得しましょう。
Objective-C案件の求人 未経験者でも応募できる?
完全未経験の場合、応募は難しいと考えた方がよいでしょう。最低でも1~2年以上、iOSアプリの開発経験があるかどうかを、応募時に確認されます。ほかには、アプリをリリースするまでの工程を理解しているか、サーバーサイドやフロントエンドの開発経験があるか、Swiftの知識を身につけているか、といったスキルを求められることが多いです。
未経験の場合は、個人でObjective-Cを使い、アプリ開発を行ってみることで、自作のアプリを実績として応募時に提示できます。また、アプリは一つだけで満足せずに複数作ったり、GitHubでソースコードを公開したりするなど、ポートフォリオがあると、エンジニアとしてのスキルやレベルをアピールする履歴書代わりになるので、とても便利です。