Swiftの案件について
Swiftは人気急上昇の言語で、簡単に習得できるわけではありませんが、iPhone愛好者の多い日本では今後ニーズが高まる言語と見られ、高単価の案件も多くあります。今のところ、Swiftだけでアプリの開発を行っている企業は少なく、Objective-Cでの開発を続けているところがほとんどです。それでも、Swiftへの移行を検討している企業も多いことから、Objective-CとSwift両方理解でき、使える言語を判断できるエンジニアのニーズは高まっています。
Swiftを使用する企業の場合、新しい技術を取り入れることに前向きなので、スキルより学ぶ意欲や積極性などを重視する傾向です。大企業ではなく、中小企業やベンチャー企業で採用しているところが多いので、Swiftのスキルがあれば、より就職しやすいようです。
フリーランスの場合、Swiftの案件の単価相場としては、実務経験が5年間以上だと月60万円以上で、経験豊富なら、年収1000万円以上も夢ではないようです。GoogleやFacebookもSwiftの採用を考えていて、世界中の企業がSwiftに注目し、将来的にはSwiftの仕事はさらに増えるでしょう。
また、SwiftはWEBアプリケーションも開発できる言語で、SwiftでWEBアプリケーションを開発できる有用なフレームワークやライブラリが充実してくれば、将来的にはSwiftによるWEBアプリケーション開発が主流になるかもしれません。
Swiftの特徴
Swiftとは、Apple社のmacOS、iOS、watchOS、tvOSなどに適したアプリ開発に使用されるプログラミング言語です。iOSアプリの開発にはこれまでObjective-Cが使用されてきましたが、SwiftはそのObjective-Cの後継言語として開発されました。直観的なコード作成が可能で理解しやすく、アプリ開発が簡単な言語として知られています。Xcodeを使用すると、インタプリタ型に近い方法で動作を確認しながらの安定した開発が可能です。
また、Swiftでの開発時には、コンパイラが「型宣言と型の一致」、「オーバーフロー」などのチェックを行うため、Swiftで開発したプログラムは動作が早く、メモリーリークなどの不具合がおきにくいという特徴もあります。
また、Objective-Cとの互換性も特徴のひとつです。両方の言語が混在できインポートが可能なので、Objective-Cからの移行がしやすく、現在では徐々にメリットの大きいSwiftへの移行が進んでいます。
Swiftはオープンソースで公開されているプログラミング言語なので気軽に使え、開発者も増えつつあります。さらに近年では、iOS以外にWebアプリの開発にも使えるようになったり、ロボットやドローンなどに動作を組み込む開発にも利用できるようになったりなど、幅広いシーンでの利用が可能になってきています。
Swift案件 フリーランスに将来性はある?市場動向とニーズについて
Swiftの案件には、iPhoneやiPadなどで使えるiOSアプリ開発の募集が多くみられます。製造業向けアプリ、観光業向けアプリ、教育機関向けアプリなど、さまざまな業種でフリーランス開発者の募集があるので、今後も幅広く案件の募集が行われる可能性が高いです。
iPhoneは日本国内のスマホ利用者において約70%ものシェアがあり、今後さらなるユーザーの増加も見込まれています。国内で高いシェアを占めていることから、iPhone向けのアプリ制作を優先している企業は多く、既存アプリのアップデートはもちろん、新規参入企業の募集も増加していくでしょう。
また、Swiftは2014年にリリースされた新しいプログラミング言語なので、現段階ではエンジニアが不足しています。そのため比較的に競争率が低く、案件の取得がしやすい状態です。Apple社が安全で高速、モダンなプログラミング言語とお墨付きを出しているSwiftは、iOSアプリの開発に優れている言語のため、これからも開発に必要なエンジニアのニーズは続くと考えられます。
フリーランスエンジニア向けSwift案件の単価相場
フリーランスエンジニア向けのSwift案件の相場は、月額65~85万円程です。1年間のプロジェクトに携わった場合には、総額で780~1020万円の報酬を受け取れます。前述したとおり、Swiftは新しいプログラミング言語です。そのためSwiftで開発するアプリは将来性が見込まれるものの技術者がまだ少なく、報酬が他のプログラミング言語よりも高額に設定されています。
Swift案件を取得するのに必要なスキルは?
Swift案件は、多くの場合iOSアプリの開発です。そのため、SwiftでのiOSアプリ開発経験はもちろんのこと、その他の言語だとしてもiOSアプリを開発したことがあると受注に繋がりやすいでしょう。互換性の高いObjective-Cを使用できるとより重宝されます。他に、Xcodeを使えることも有利に働く材料です。
また、企画、設計から開発、試験まで開発フロー全般の経験があると、より高額案件の取得がしやすいでしょう。スマホアプリの開発は一般的にチームを組んで開発するため、チームマネジメントの経験を持つ人は案件取得の確立が上がる場合があります。Swiftの開発には主にGitやSVNでソース管理を行うため、GitやSVNの利用経験を求められるケースもあるでしょう。
Swift案件の勤務条件は?
フリーランス向けSwift案件は、比較的柔軟な勤務条件のことが多いです。多くの場合が週5日7〜8時間勤務のフルタイム募集ですが、中には週2〜3日勤務のものもあります。また、雇用会社や客先での常駐勤務だとより募集が多いものの、リモートワークや在宅勤務での案件も見受けられます。特にリモートワークは、フルリモートではなくとも、月に何日か客先に出向くだけでよいという案件もあるので、条件を確認すると良いでしょう。職務に慣れてきたら完全在宅に移行できるという案件も見られます。
また、Swiftは発展途上であり、どんどん改良されている言語でもあるので、会社によっては、スキルを高めるための勉強会やセミナーなどが受けられる場合もあります。
Swiftの勉強方法 難易度は?
Swiftは、Javaなどのプログラミング言語と比べて簡単に扱える言語です。コードがシンプルで可読性が高く、直感的にコーディングできるため、頭に入りやすいといえます。Apple社では、開発者向けの公式リファレンス「Start Developing iOS Apps (Swift)」を公開しています。この「Start Developing iOS Apps (Swift)」を利用すれば、Swiftの開発環境「Swift Playgrounds」や、食事追跡アプリの開発手順などについて実践的な勉強も可能です。
また、Javaを使ったアプリを開発するときには、HTMLやJavascriptなど他の言語も覚えなければなりませんが、Swiftの場合はSwift以外にXcodeの使い方を覚えるだけですぐにアプリが開発できるため、覚えるべき内容も少ないという特徴があります。
2020年9月には、WindowsでもSwiftを用いた開発が可能になるツールチェーンをリリースしたため、MacだけでなくWindowsパソコンで実際に開発方法の勉強ができます。
Swift案件の獲得に活かせる資格とは?
Swift案件の獲得には、「App Development with Swift」資格を持っていると有利です。「App Development with Swift」資格は、Swiftの基本概念やスキル、Playgrounds、XcodeなどのApp開発ツールの基礎的な知識があることを示す資格で、Apple社の公式認定試験でもあります。ただし、現在まだ日本語版の試験がないため、英語版の試験を日本で受けるしかありません。そのため、試験問題を理解する英語力が必要です。
また、ITエンジニア全般が持っておきたい資格として「基本情報技術者試験」もあります。「基本情報技術者試験」は基礎的な知識を幅広く有していることが証明できる試験です。他に、システム開発の要件定義やアーキテクチャの設計、システムテストなどの知識を証明する「システムアーキテクト試験」資格取得もおすすめです。資格によってスキルが証明できると、案件に必要な開発能力が備わっていると判断されるでしょう。
Swift案件の求人 未経験者でも応募できる?
Swift案件は、基本的にSwiftを使用したアプリ開発の実務経験、もしくは他の言語でのアプリ開発経験が必要です。特にフリーランスのエンジニアとしての募集はスキルと経験が必要なものばかりなので、未経験での応募は案件獲得が難しいかもしれません。また、経験者でも3年以上の経験が必要な求人が多いです。
もしアプリ開発がまったくの未経験ならば、最初は未経験でも応募できるアプリ開発の仕事に就き、開発業務を経験してからフリーランスのSwiftエンジニアを目指すというのが確実な方法でしょう。