フリーランスエンジニアとは
日本のIT/Web業界ではフリーのエンジニア向けに多くの業務委託案件が流通しています。最新の技術から数世代前の開発言語までニーズがあり、IT業界で働く人の多くが業務委託契約を経由して受注しています。
近年ではベンチャーだけでなく、行政や金融機関なども先端技術を取り入れるようになってきました。そのため旧技術で開発されていた巨大システムを新技術にリプレイスするなど、新旧のエンジニア同士が協力しあう必要性があるため人材の争奪戦に発展すると考えられています。最近義務教育でプログラミングが取り入られましたが、教育を受けた子供が社会に出てくるまで時間がかかります。結果的に日本のIT人材は激しい供給不足となり、これから十数年掛けて日本のIT人材が枯渇すると考えられています。
逆にIT企業は待遇を大幅に向上してでもIT人材の獲得に力を入れ始めることでしょう。既にITエンジニアの求人は溢れかえり始めており、国内で最も採用が困難な職種となっています。技術者からすれば、安定した収入を得られやすくなってきたこと、案件受注率の大幅向上につながっているため、フリーランスエンジニアとなる方の増加、また積極的にフリーランスエンジニアと契約を行う企業が急増しています。
現場経験や業務知識、次世代技術を得ながらも安定して高収入を得やすいフリーランスエンジニアは、向上心の強いIT/Webエンジニアに注目されている働き方となりました。
フリーランスエンジニアのやりがい
企業に所属したエンジニアの場合、どれだけ優れたシステムを開発しても、売上・利益はあくまで会社のもので、もたらした利益がそのまま給与に反映されることは稀です。企業によっては特別手当などもありますが、ほんの数万円というケースがほとんどでしょう。
一方、フリーランスエンジニアの場合は、契約の内容にもよりますが、開発したプロダクトが高い収益を企業にもたらしたときに、歩合給をもらえることがあります。また、実績を認められれば次の案件でも声をかけてもらいやすくなりますし、報酬アップも望めるでしょう。その実績をアピールポイントにして、より好条件の他の案件への応募も通りやすくなります。
さらに、自分でできる範囲で複数の仕事をこなし、収入を増やすこともできます。会社員のように勤務時間が定められているわけではありませんので、がんばりがそのまま収入に直結します。
他にも、フリーランスの場合、さまざまな支出を経費として申告し、節税できるのもメリットです。所得税は収入から必要な経費を引いた分から算出されるので、企業に所属しているときよりも税金の面で有利になることが多いです。
会社に勤めていたころは手取り月収が20万円くらいだったものが、フリーになってすぐに60万円くらいにアップし、数年で仕事を軌道に乗せて毎月100万円以上の収入を得ているというケースも珍しくありません。
金銭面だけでなく、さまざまな案件に関わってスキルを高めたり、人脈を広げたりできるのもフリーランスエンジニアの魅力です。会社勤めの場合は毎日決まった業務、決まったメンバーと仕事することが多いので、それに比べて刺激的な生活を送れます。
フリーランスエンジニアの案件・仕事
フリーランスエンジニアの魅力のひとつは在宅で仕事ができる点です。まだまだ常駐案件も多いですが、ChatWorkやSlackなどのビジネス向けチャットツールや、Gitに代表されるバージョン管理ツールの普及もあって、徐々に在宅勤務が可能な案件も増えてきています。
在宅の案件で多いのは、Webアプリケーションやシステムなどの開発案件や、稼働中のシステム・サーバーの保守運用などの業務です。単発の開発案件の場合は納期までに決められた成果物を納品すればよいので、稼働時間の制約もないケースが少なくありません。
保守運用業務では、システムが正常に稼働しているか監視をし、問題が生じたり、クライアントから問い合わせがあったときに対応する業務がメインとなります。定期チェックや、OS・言語のアップデートも業務に含まれる案件が多いでしょう。オンラインのシステムであればネットを通じて作業ができるので、常駐の必要はなく、在宅で請け負える仕事です。
多人数が参画する大型案件の開発や、セキュリティ上の都合などでオンラインでの開発ができない案件の場合は、在宅勤務は難しくなります。そうした案件では、基本的に常駐勤務を求められる可能性が高いでしょう。仮に在宅勤務が認められても、定例会議への参加を求められることが多いと思われます。