- ベストアンサー!イワタシステムエンジニア(SE)
まず「プロジェクトリーダー」というものに対する考え方ですが、「プロジェクトリーダー」はIT業界における職種の一つというように思われがちで、実際に色々なサイトで職種として紹介されているのをよく目にしますが、実際は職種というよりも役職やポジションのようなものと考えた方がいいと思います。そして「プロジェクトリーダー」になるためには、あくまでもシステムエンジニアとしての相応の経験が必要であり、かつ「プロジェクトリーダー」になってもシステムエンジニアとしての仕事が引き続き要求されるケースがほとんどです。よって一般的に言われる「プログラマ」という経験だけで「プロジェクトリーダー」というポジションに就くことは実際の現場では、ほとんど見受けられないと思いますので、プログラマである方は、まずはシステムエンジニアにキャリアアップしていくことになると思います。
では実際にプログラマやシステムエンジニアから、より管理系の仕事の割合が多くなるプロジェクトリーダーへとキャリアアップした際、良かったことや悪かったことには、どんなものがあるか。
私の経験から申し上げると以下のようなことが思い当たります。良かったこと
・給料が上がるケースが多い。
(ポジションが上がった、つまりは評価も上がったことになりますから給与にも反映されます。)
・設計や開発に対する実作業の担当作業量が減る。(悪い表現になりますが、作業を部下などに振れます。)悪かったこと
・責任が重くなる。
(工程の進捗具合や予算管理、部下が起こした失敗など、それまであまり意識しなくても良かったことに対しても責任を持たねばならなくなる。)
・クライアントに対しても責任者として矢面に立たねばならない。(無理難題を直接受け止めねばならないなど)
・折衝事が増える。
・会議が増える。
・一般的な「中間管理職」のようなポジションになるので、上司と部下の板挟みになる場合がある。
・管理系の仕事が増えて設計や開発の実作業が減ることになるので、プログラムを作ったりすることが元々は好きだった場合は、仕事がつまらなく思えたりする。
・会社の規模が小さかったりプロジェクトの予算が少なかったりした場合は、システムエンジニアとしての仕事をそのままこなしながら「プロジェクトリーダー」という立場になることが珍しくないため、給料も上がらず管理業務という仕事が単に余計な仕事として増えるだけということが多々ある。他にも色々ありますが、経験上では良いことよりも悪いことの方が多かったように思えます。しかしながら日本のIT企業には「プログラマ → システムエンジニア → プロジェクトリーダー → プロジェクトマネージャー → ITコンサルタント」というような職種(ポジション)の上下関係の考え方やキャリアアップの仕方が未だ根強いので、会社というものに所属する以上、悪いことの方が多いように思えても、実際にはこのようにしてキャリアップをしていくことになります。