オープンソースのOSとしてLinuxは広く用いられています。いくつものサーバーを無料で立てられることからサーバー構築の需要は安定して高く、様々な作業をミスなく行う必要があることから案件単価は高めに設定されているケースが多いです。Linuxサーバー構築案件の単価や、今後の動向について見ていきましょう。
Linuxサーバー構築求人の単価相場
Linuxサーバーの構築は安定して需要があり、様々な知識を必要とするので単価が高めに設定されている傾向にあります。まずはLinuxサーバー構築の単価の相場を見ていきましょう。
相場は60万円前後
Linuxサーバー構築の単価の相場は60万円前後となっています。PHPやJavaなどで書かれたアプリケーションを動かす基盤として、Linux上でのインフラ設計は避けては通れない道です。
万全な知識をもとにして一から環境構築を行い、何かトラブルが発生した際は迅速かつミスのない対応が求められることから、アプリケーションエンジニアと比べて単価が高いことが多いです。
実務経験年数別の単価相場目安
Linuxサーバー構築エンジニアは、上記のように豊富な知識とミスのない対応を求められることから、経験がものをいうことが多いです。そのため、経験年数が上がれば上がるほど、単価も大きく上昇する傾向にあります。
経験年数が1年未満の場合、業務の一部しか担当しないケースが多いため20万円強、2年で約30万、3年で約40万、そして4年以上になるとこれまでの経験・スキルに応じて単価が大きく変わってくる（50万〜90万程度まで）という状況です。
Linuxサーバー構築案件の特徴
様々な知識と経験が求められているLinuxサーバー構築ですが、具体的にはどのような案件があるのでしょうか。Linuxサーバー構築案件の特徴をみていきましょう。
RedhatやCent OSなど様々な種類あり
これまで「Linux」と一括りにした言い方をしてきましたが、実際私たちがLinuxを利用する際、インストールして使える形にまとめられた「Linuxディストリビューション」というパッケージを持ちます。このパッケージには様々あり、特に有名なものに「Redhat」や「Cent OS」が挙げられるでしょう。
Redhatは有償ですが、安定性が重視され、どんなに細かいバグ修正も迅速に行われることから多くの企業で人気です。一方のCent OSは無償ですが、Redhatに搭載されている機能を後追いする形で作られていて信頼性が高いため、こちらも多くの企業・個人に採用されています。
オンプレミスからクラウドまで様々
これまでは、自社または個人でサーバーないしは機器を購入して利用する「オンプレミス」という運用形態が一般的でした。しかし、近年はクラウドコンピューティングの発達により、インターネット上のリソースを利用してサーバーを簡単に構築できるようになりました。これがいわゆる「クラウド」と呼ばれる形態になります。クラウドサーバーとして、AWS（Amazon Web Service）が大変有名です。
【最新】Linuxの今後の動向
これまで長らく安定して需要のあったLinuxサーバー構築ですが、今後は状況がどう変わっていくのでしょうか。最新の動向について考察してみます。
引き続きニーズはあるが徐々にクラウドに移行していく
オンプレミスにせよクラウドにせよ、サーバー構築の際はLinuxを用いるケースが大変多いため、Linuxサーバー構築エンジニアのニーズが無くなることはまだ考えられません。
しかし、サーバーの運用形態が従来のものから近年クラウドへと移行が進んでいます。AWSをはじめとするクラウドサーバーの運用には、Linuxの知識だけでなく、クラウドサーバーそのものの使い方について習熟している必要があります。クラウドサーバーには様々なオプションが用意されており、カスタマイズするのにも一苦労だからです。
場合によってはLinux自体のニーズがさらに高まる可能性も
LinuxはオープンソースのOSであることから、トラブルが発生した際の責任の所在が分からないため、かつては利用者数の多いWebサービスの運用を行う企業・団体が導入をためらうケースが多かったです。しかし、近年の凄まじいIT化により、安価で速く動くサービスの運用が必須となってきている状況から、Linuxを導入する企業が今後ますます増える可能性すらあるといえるでしょう。
特にRedHatなどの有償サービスの場合、軽量で速いだけでなく、不具合が生じた際のサポートも充実しているため、人気が高まりつつあるのです。将来的にLinuxのニーズが高まり、スキル・経験が豊富なLinuxエンジニアがますます重宝される可能性が考えられるでしょう。
高単価の案件を獲得するためのポイント2つ
Linuxを取り巻く環境がやや変わってきている中、今後Linuxエンジニアが高単価の案件を獲得していくためには、どのようなスキル・経験が必要なのでしょうか？詳しくご紹介します。
AWSをはじめとしたクラウドの経験を積むことが重要
Linuxエンジニアの求人では、近年導入が加速しているAWSなどのクラウドサーバーの運用が増えてきています。オンプレミスの場合と異なり、様々なオプションが搭載されていることから、上手くカスタマイズを行う必要があります。そのためには、ひとつでも多くの経験を積んでおくことが、高単価案件獲得の鍵となります。
クラウドサーバーに関しては初期段階では無料で導入できることが多いので、自分のPCに導入し、リファレンスなどを頼りに自分で色々いじってみるといいでしょう。
VMWareをはじめとした仮想化経験を積む
ソフトウェア・Webサービスにおいては、近年VMWareをはじめとする仮想マシンを用いて、仮装環境を構築することによる開発が盛んに行われています。
仮想マシンを立ち上げ、そこにLinuxなどのOSをインストールすることでサーバー構築が可能になるので、やはりLinuxエンジニアの需要は高いです。今後、仮想マシン上でサーバー構築・運用を行う案件も増加することが予想されるので、仮想化の経験もできるだけ多く積んでおくことをおすすめします。
まとめ
Linuxエンジニアは安定した需要があり、様々な知識を有する経験豊富なフリーエンジニアの単価は高いです。しかし、今後クラウドサーバーの導入や仮想マシンの活用など、新しい技術が導入されている状況ですので、そうした技術も習熟することが求められます。
様々な技術について日々学習して経験を積み、より単価の高い案件を獲得していきましょう。
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