「来るものを拒まず」という言葉があります。どんなことに対してもウエルカムな姿勢を示すポジティブな言葉ではありますが、ことフリーランスの仕事選びに関してはこの言葉をそのまま当てはめることは決して良いことではありません。
というのも、フリーランスはクライアントから言われるがまま仕事をする存在ではなく、自ら仕事を選び自立した生活を送ることができる存在であるからです。従って、依頼された案件を見極め、自分にとって何かしらのメリットがない場合は案件を断ることも必要となってくるのです。
参考までに断った方が良い案件もあるのでご覧ください。
フリーランス・フリーエンジニアが仕事を断った方がいい5個のケース
案件の見極めもフリーランスに必要な能力
フリーランスとしてスタートしたばかりの頃は、何でもかんでも仕事を選ばずに受託し、要領をつかんだり経験を積んだりすることが大切だと思っている方も多いでしょう。確かにそういう一面があることは否定しません。特にフリーランスにとって経験値を稼ぐ上では「いろいろな仕事をやってみる」ことも重要な要素です。
しかし、ある程度軌道に乗ってきたら、案件を選ぶことを意識してみましょう。自分にとってデメリットしかない案件は断り、何かしらメリットのある案件に集中して進める方が、結果的に安定した自分らしい生活を実現する要因になるのです。
フリーランスが案件を選ぶ時にチェックしたい5つのポイント
では、フリーランスが案件を見極め、自分にとってプラスになるか否かを判断する際に参考となる考え方をいくつかご紹介します。ただし、これらすべてを満たす必要はなく、どれか一つでも当てはまるものがあれば受託するといった考え方で良いです。
長期的な依頼が見込める案件か
同じクライアントから長期的に安定して案件を依頼されると、フリーランスの収入も安定してきます。単発案件も時には必要ですが、可能な限り継続して案件をもらえるようなクライアントを確保しておきましょう。最初に案件を受託する際に「長期継続」があるかないか、仮に無い場合はそのクライアントに「案件のストック」があるかないかを見極めましょう。ただし、継続した案件を受託できるようになるにはスキルだけでなく、提案力やマネジメント力を必要とする場合が多くあります。
また、クライアントとの長期的な関係性を築くためのコミュニケーション能力も必要となります。長期的な案件を確保するためにはそれなりの素養が必要であることを覚えておきましょう。
単価と実作業時間が見合った案件か
案件を受託する際、まず「この単価の案件を完了させるのにどの程度の時間が必要か」をシミュレーションしてみましょう。そうすることで、案件の時間単価が算出できます。
たとえ見た目の単価が高くても、完了までに時間がかかると時間単価が下がってしまうため効率が良いとは言えません。単価の低い案件でも短時間で大量に完了できるならば結果的に効率が良いということもあります。フリーランスの方はこのように「時間単価」で案件を選択するクセを付けておいた方がよいでしょう。
実績として公表できる案件であるか
フリーランスは実績を積み上げていくことが大切です。積み上げた実績をプロフィールとしてアピールしたり、実績を基に次のクライアントへ提案したりするなど、実績を公表することにより多くのメリットを享受できます。
しかし、そのメリットも実績が公表できれば、の話。案件の中には自分の実績として公表できないものもあります。特にライターやデザイナーなどクリエイティブ職の場合は実績として名前が出るのと出ないのとでは大きな差が生まれます。逆に言えば、実績として自分の名前が表に出るのであれば多少不利な条件でも受けたほうが長期的にプラスになることもあるのです。
経験になりそうな案件であるか
フリーランスとしての実績を積むためには、多くの経験が必要です。特にこれまで受託したことが無いような分野の案件であれば、経験を積むためと割り切って受託することもありですね。このように何かしら自分の経験になる、あるいは勉強になるような案件は今後のことを考えてチャレンジしてみるのもよいでしょう。
担当者の対応が丁寧であるか
クライアントによってフリーランスへの対応はさまざまです。大切な事業パートナーとして見てくれるクライアントもあれば、単なる下請けとしか見ないクライアントもいます。フリーランスの価値をわかっている会社は、フリーランスにも丁寧に対応してくれますので、電話やメールのやり取りを参考に担当者の対応を見て判断することも大切です。
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優良な案件の見つけ方
多数案件を扱っている案件サイトを選ぶ
フリーランスが仕事を見つける際には、クラウドソーシングや仕事マッチングサイトを利用することが多いでしょう。これらのサイトに載っている案件は玉石混交であり、案件を見極める目を持たなければ苦労することでしょう。
ただし、サイトの中には優良案件を多数そろえており、あまり良くない案件が比較的少ないサイトも存在します。サイト運営企業の方であらかじめ案件を精査して掲載しているところも多くあるため、慣れないうちはそのようなサイトを選んで登録しておくのも一つの手段ですね。
フリーランスを支援してくれるエージェントを利用する
フリーランスの仕事を見つけるには営業を行わなければなりませんが、苦手とする人も多いでしょう。そんな人には、営業を代行して仕事を紹介してくれるエージェントの利用がおすすめです。あなたの希望をヒアリングし、合致する案件がすでにあれば紹介してくれますし、もしなければ営業をして見つけてきてくれます。
継続して仕事を紹介してもらうことも可能なので、フリーランスで最も怖いブランク期間が発生するリスクが小さくなりますよ。
自分にとってプラスになるかどうかを意識しよう
フリーランスにとって案件選びは自分自身のキャリアを築くための入り口でもあります。何でもかんでも受ければよいというものではなく、今後の自分の実績を考え、一方で当面の生活のことも考慮しつつ選ばなければなりません。
フリーランスとしてスタートしたばかりの時期は案件選びに失敗することもあるでしょう。しかし、徐々に案件を見極める目も鍛えられていくことと思います。ただし、あまりメリットのない案件を受託した場合でも、これも経験の一つと考えしっかりと完了させ、自分自身の信用を損なわないようにしてください。
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